各地で初霜のニュースが聞こえてきた11月の初旬。三重県伊賀市玉瀧に「玉の腰」ブランドで蕎麦の栽培・販売をされている川上営農組合さんにおじゃましました。
今年のそば収穫「玉の腰」当日の新蕎麦収穫風景と先日行われたイベント風景を紹介させていただきます。同組合は4年ほど前から集落営農として、代々受け継いできた農地を守っていこうと、米作りに始まり転作田の有効活用を23名の組合員の方たちと検討を重ねてきました。地元にピッタリの特産物はないか。
協議の結果、比較的栽培が容易で近隣に特産地がなく、盆地特有の気候風土に適した「そば」作りに決まり、本格的に無農薬栽培に取りかかり現在に至ります。当初は栽培地が転作水田のため、水はけが悪く相当排水面に苦労されたそうです。徐々に作付け面積も増え、現在では4haに「常陸秋蕎麦」という品種を中心に栽培されています。
8月のお盆過ぎに種をまき、9月末頃花の見頃を迎え、初霜のある前の10月下旬頃に収穫となります。例年、平均で2tの新蕎麦が収穫されます。商品名「玉の腰」の由来は麺の腰の強さと地名の玉瀧から名付けされたそうです。
今回収穫された蕎麦は選別され、石臼ですり潰されます。できあがったそば粉は、全麺協主催の初段資格の方7名の手により、順次手打ちされて商品になります。栽培品種は特に腰が強く、二八蕎麦でも打つのに大変らしいです。現在道の駅での販売の他ソバ打ち体験教室、組合主催や各地でのイベントへの参加等でしか手に入れられません。
好評をいただいている「玉の腰」をもっと皆さんに味わっていただこうと食事処とそば粉を使用した商品を検討中と話されています。
【イベント】
・4 月:道の駅での実演イベント
・ 夏 :ざる蕎麦祭り
・10月:ソバの花見会
・ 秋 :各地でのイベント参加
・12月:新蕎麦祭り
お問い合わせ:
川上営農組合 TEL.0595-42-1793 まで畑一面に真っ白な花が咲き乱れ、見事な風景です。
先日開催されたイベントでの風景地産地消を応援するイベントコーナーで、組合員の方が蕎麦打ち実演と試食、販売をされていました。実演の方は連日のイベントのため、朝から夕方まで何回となく打たれるため、腰が痛いと言いながら汗だくでモクモクと作業を続けておられました。
ヘルシー食材「蕎麦」には、良質のタンパク質が多いほか、必須アミノ酸のリジン、話題のポリフェノールの一種ルチンも多く含まれています。血中コレステロールを低下させ血液をサラサラに。また便秘の改善効果もあり活性酵素を取り除き、老化防止にも役立つと言われています。麺類大好きな方にはもってこいの食材です。
今回収穫された新蕎麦はまもなく商品となって店頭に並びます。
(2006年11月 掲載)
※取材内容は掲載時によるものです。
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