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三重県の結城神社「しだれ梅」に引き続き、今回は奈良三大梅林の一つ月ヶ瀬梅林です。名勝指定を受けた月ヶ瀬梅林は、関西でも屈指の梅の名所として知られており、名張川をはさんだ月ヶ瀬渓谷にも梅林が広がり、約1万本の梅の花が咲き乱れます。今年も3月31日(火)まで梅祭りが開催されています。








私も毎年梅見に訪れていますが、ダム湖周辺の梅を眺めながら茶店や売店の並ぶ山上の梅林を目指します。

観光バスの並ぶ駐車場から少し歩くと名称指定の石塔があり、ゆるやかな坂道の梅林が続きます。売店を冷やかしながら梅の花見へと、当日は久しぶりの青空で暖かく紅梅はほぼ終盤、白梅は6〜7分咲きの感じでした。先ほど通過した湖岸の方が、霞んでいます、春もやだけではなく杉花粉も飛んでいるのでしょうか?

途中の売店横には、樹齢五百年の天然記念物の「養老しだれ」が咲き出しています。







頂上の展望台の側には、梅林の起源になった真福寺があります。1205年に境内に梅を植えたのが始まりだとか。月ヶ瀬梅林は松尾芭蕉や、頼山陽たちが称賛したすばらしい景観の一つで、

「春もやや けしきととのふ 月と梅」


芭蕉のこの句はこの景色が詠まれたとか。「玉ぼたん」という品種の梅が見事な花付で、ほぼ満開状態でした。





この時期には、

黄梅(オウバイ)
黄色い花が梅に似ていることと咲く時期が同じことからこの名前がついていますが、
梅ではなくジャスミンの仲間。中国で迎春花と呼ばれる。

蝋梅(ロウバイ)
蝋細工のような、梅に似た花なのでこの花名に。これも梅の仲間ではなく、
ロウバイ科の花の香りが強い落葉低木です。

満作(マンサク)
早春に咲くマンサク科の落葉小高木で、ひも状の縮れた部分は花弁です。

福寿草(フクジュソウ)
キンポウゲ科で黄金色の花が2月(旧暦の正月)頃に咲きますが、
根と茎は有毒なのでご注意。

などが春を告げる花々です。
梅はちなみにバラ科サクラ属です。

一回りすると、気温が高いせいもあり汗ばみます。これも毎年のことですが、焼きたての草餅とヒゲ茶で一服。おみやげは、小梅干しと梅酢たくあん、気持ちのよい青空と春模様を感じながら帰路につきました。

(2009.2.28)
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